こんにちは。今回の記事は、Thunderbirdの移行についての記事になります。
私もThunderbirdのバージョンが上がった時に、見慣れない「default-release」というフォルダがあるな、と思いまして。
今回、移行元のThunderbidの古いバージョンのプロファイルフォルダ(引き継ぎたいメールデータ)が****.defaultというフォルダのみで、移行先のフォルダには****.defaultと****.default-releaseというフォルダが2つありました。このような場合、どうしたか対処方法をまとめてみました。
事象:移行先フォルダにdefault-releaseがある
Thundebirdのプロファイルフォルダコピーで移行する手順で移行しようとしたところ、移行先(コピー先)フォルダに2つのファイルがありました。移行元のフォルダは、"****.default"フォルダ1つのみです。
実施しようとした移行手順
- 移行元パソコンで[C:\Users\ユーザ名\AppData\Roaming\Thunderbird\Profiles]のフォルダを開く
- "****.default"をコピー(またはUSBなどの外部デバイスに保存)
- 移行先パソコンの[C:\Users\ユーザ名\AppData\Roaming\Thunderbird\Profiles]のフォルダと入れ替える
移行先には2つの"****.default"・"****.default-release"があり、どちらのフォルダ名に書き換えれば良いか迷いました。
これまで経験した移行は、"****.default"だけだったので、移行先のフォルダ名で移行元のフォルダを名前変更すればOKでした。試しに、移行元の"****.default"を移行先のフォルダ名に変更して入れ替え配置して、起動するも移行元のデータは引継ぎできませんでした。
対処:profile.iniも編集する
通常の移行(フォルダごとコピー)に加えて、"profile.ini"を編集すると"****.default"データでも移行できました。手順をまとめていきます。
※手順の中に出てくる例として、今ある移行元パソコンのフォルダ名を"AAAA.default"、移行先パソコンのフォルダ名を"BBBB.default"として記載しています。
移行元パソコンでの作業
- Thunderbirdを起動している場合は閉じる
- [C:\Users\ユーザ名\AppData\Roaming\Thunderbird\Profiles]のフォルダを開く
- "AAAA.default"をコピー(またはUSBなどの外部デバイスに保存)
移行先パソコンでの作業
フォルダコピー・入れ替え
- Thunderbirdを起動している場合は閉じる
- [C:\Users\ユーザ名\AppData\Roaming\Thunderbird\Profiles]のフォルダを開く
- "BBBB.default"を"BBBB.default.bk"にリネーム
- 移行元パソコンで保存した"AAAA.default"を同フォルダに貼り付け
- "AAAA.default"を"BBBB.default"に名前変更:移行先パソコンのフォルダ名と同じに変更する
profile.iniの編集
- 必要であれば、コピーを作成してファイルのバックアップを取得
- [C:\Users\ユーザ名\AppData\Roaming\Thunderbird\profiles.ini]のファイルをテキストエディタ開く
- (通常2行目にある)"Default=Profiles/****.default-release"を"Default=Profiles/BBBB.default"に変更
- 保存して終了
変更したprofile.iniファイル全文は以下のようになります。
[Install1111111111]
Default=Profiles/BBBB.default ←移行先に配置したフォルダ名 ★変更部分
Locked=1
[Profile1]
Name=default
IsRelative=1
Path=Profiles/BBBB.default
Default=1
[Profile0]
Name=default-release
IsRelative=1
Path=Profiles/****.default-release
[General]
StartWithLastProfile=1
Version=2
設定の内容は、Defaultで指定したフォルダをThundebird起動時にデフォルトで見に行くという意味です。
これで、Thundebirdを起動してみてください。移行出来ているのではないでしょうか?!
移行後の起動で「プロファイルが見つかりません。」というメッセージが出た場合
プロファイルフォルダを映して、profile.iniを編集して移行完了!起動!としても、以下のメッセージが出て起動できないことがあります。
その場合どうしたか?どこを確認すればいいか?を別記事にまとめました。
もし躓いてしまった場合は参照してみてください。解決の手掛かりになるかもしれません。
default-releaseフォルダとは
default-releaseフォルダは、Thundebirdのバージョン68.0からできたフォルダで、バージョン68以降を新規インストールした場合に、初期フォルダが"default-release"となります。
ちなみに、バージョン78で"****.default"フォルダしかないこともありました。これはバージョン68以前のバージョンで新規インストール、その後アップデートというパターンなのかな?と思ったりです。
今回の事象は、バージョン68より以前のバージョンで新規インストールしたパソコンから、バージョン68より後のバージョンで新規インストールしたパソコンにデータ移行するときに、出会う事象なのではないでしょうか。(※わたあめの場合です。)
Profileフォルダへのアクセスへの注意点
ThundebirdのProfileフォルダの格納フォルダ(AppData)が無い場合
[C:\Users\ユーザ名\AppData]が見当たらないという事があるかもしれません。そのような場合は"隠しファイル"を表示させる設定を入れてあげると見えるようになります。手順は以下です。
- エクスプローラーを立ち上げる。
- [表示]タブ>[表示/非表示]欄>[隠しファイル]にチェックを入れる
これで、AppDataフォルダが見えるようになったかと思います。
その他
移行元にも移行先にも2つの"****.default"・"****.default-release"のフォルダがある場合は、"****.default-release"の方をコピーしてくれば良いです。このとき、profile.iniの設定変更は必要ないです。
さいごに
いかがだったでしょうか。この事象わたあめは何度か出会う事があって、毎度毎度「なんだったけ?」となってしまうので手順をまとめることにしました。同じような事象で困っている方の参考になれば幸いです。それでは、また!